今朝、出掛ける前の最後の作業で、保育園との連絡帳に体温を書き込んでいた時のこと。
ふと気づいた。
こうちゃんの気配がない。
耳を澄ますと、どこからか
「んふー❤️んふー❤️」
という圧し殺した喜びの息遣いが聞こえてくる。
これは良くない兆候だ。
トイレに目をやると、ドアが半分だけ開いている。
おやおや。
「こうちゃん?」
声をかけると、んふーがぴたっと止まった。
私が立ち上がりテーブルを回ってトイレに向かうと、
すっとんぱったんすっとんぱったん
というこうちゃん特有のはいはいの足音(手音かもしれない)をさせて、
新品のトイレットペーパーを片手にこうちゃんが這い出てきた。
「これはママにちょうだい」
と言ってトイレットペーパーを取り上げたが、全く抵抗しない。
「んふー❤️」
こうちゃんはにんまりすると、余裕の表情でUターンし、トイレへ戻っていく。
いやな予感に全身の毛穴が開いた。
「こうちゃん?!」
「んっきゃっ🎵」
私がトイレに飛び込むと、こうちゃんが誇らしげに、水でびちゃびちゃの使いかけのトイレットペーパーを掲げたところだった。
ひぃっ…
今どこからそれ出した?!
掲げたトイレットペーパーを大胆に床に放り投げると、便器を覗き込み、同じく使いかけで水浸しのトイレットペーパーを引っ張り上げ、私によく見えるようにとでも言わんばかりに高々と掲げた。
びしゃびしゃと水が滴ってこうちゃんを濡らしている。
最悪だ。
「こうちゃん!いけません!きたな…」
こうちゃんはビクッとし、慌ててしゃがみこむと、先程放り投げた方のトイレットペーパーを拾い上げ、勢いよく便器の中へ投げ込んだ。
水しぶきが上がった。
そして振り返ると、
「どう? ぼくすごいでしょ?」というキラキラの笑顔で私を見上げた。
★★★
出掛けのトラブルは本当に厄介。
何とか荷物とこうちゃんを自転車に放り込み、しゃかりきに自転車をこいで無事にパート先に滑り込んだ。
いつもより2分遅い到着だけど、よくやった方だと思う。
育児1人目にしてはかなり冷静かつ迅速に対応できたんじゃないかな。
いつの間に掴んだのか全く判らないおままごとのまな板をこうちゃんの手からそっと奪うと、私はこうちゃんを保育士さんに託した。
帰りに保育士さんが、今日もまた言った。
「いやほんとに、こうちゃんは全く手がかからないですよ。本当にいい子で。」
私もまた、言った。
「この子が、ですか? 信じがたいんですけど…」
0 件のコメント:
コメントを投稿