ママが色々考えた末に始めた2つ目のパート。
そこは老人ホームで、施設内の保育ルームがこうちゃんを預かってくれる。
理由は聞いていないが、いつも保育士さんがびっくりするほど多めに出勤してくれているので、安心この上ない。
保育ルームにいる子達は、今まで多くても4人だったのだが、今日お迎えに行ったら驚いた。
10人もいた。
土日祝は預かりが多いと聞いていたが、目にするのは初めてで、その賑やかさにびっくりした。
保育士さんも5人はいた。
真ん中で、こうちゃんが2歳くらいの初めて見る女の子とおもちゃで遊んでいた。
別の4歳くらいの女の子が、私に駆け寄ってきて、
「こうちゃんのママなの? こうちゃん可愛いね!」
と言って、なぜか私をいいこいいこしてくれた(笑)
この子も初めて会った。
いつも一緒になる子達も勿論いて、みんな楽しそうだった。
帰るからみんなにバイバイしようねと言ったら、こうちゃんは嫌がって泣いた。
楽しかったんだねえ。
おにいちゃんおねえちゃんがいっぱい出来たみたいで嬉しいね。
普段にこにこでおりこうさんらしいので、泣いているこうちゃんに保育士さんたちもびっくり。
まあ、切り替えの早い子なので、すぐに泣き止んでくれたけど。
帰りに事務室によって退勤処理をしようとしたら、私のいるフロア担当の理学療法士のお姉さんが出てきた。
「今日、うちの子達も兄妹でいたの!」
「えー、そうなんですか!どの子だろ?」
「いちばん大きい男の子と、2歳のおかっぱの女の子」
「あ、こうちゃんと遊んでくれてた子かも!」
そんな会話をしていたら、これまた私のいるフロア担当の看護師さんがやって来て、こうちゃんをぷにぷにしながら
「うちの子もいたよー🎵うちは女の子。よく喋る子いなかった?」
私をいいこいいこしてくれた女の子が思い浮かんだ。
「わかるかも。私に話しかけてくれた元気な女の子いました!」
「それかもー!どんな服だった?」
看護師さんが一瞬でこうちゃんを攻略し、こうちゃんは自ら看護師さんに抱っこされに行ったので、その隙に私は退勤処理を済ませた。
振り返ると事務の女性も合流して、こうちゃんはまた賑やかな中にいた。
一応待機児童なんだけど、これはこれで、素敵な環境だな。
皆さんとさよならして従業員通用口を抜けるまでにも、調理の女性たちや清掃のおじいちゃんたち、ドライバーの男性たちからも
「バイバイ。またね」
と言ってもらえて、ここに来るとこうちゃんは色んな年代の人たちと接することが出来るので、ママはとても嬉しい。
ママの方はというと、ちょっと状況が変わった。
皆さんに優しく受け入れてもらった時期を経て、資格も経験もないけどとにかく真剣にお仕事に取り組んでるのを見てくれて、少しずつやらせてもらえる仕事が増えてきた。
利用者さんたちも名前を覚えてくれて、リラックスして介助をやらせてくれるようになった。
最初はつらい時もあった。
私という見知らぬ人間がいる事によって、利用者さんが
「すみませんねえ。昔は何でも自分で出来たんだけど、、、恥ずかしいわ」
なんて口にするのが。
いるだけでそんな気持ちにさせてしまう私って、、、って思って、
でも見学しないことには覚えられないから仕方がなくて、
少し苦しかった。
心臓がぎゅってなってる状態で、
「ごめんなさい。早く上手になれるように、頑張ります」
って言ってた。
スタッフの人たちは、私が介護業界未経験なので、ショックを与えないようにしようとして、あまり実戦に挑ませてくれない。
1回やって、3回休み、みたいな。
利用者さんたちの気持ちに合わせてゆっくり進むのは理解できるけど、
私のショックは考えてくれなくて大丈夫なのにな。
そんなもどかしさがあった。
でもそんな色々を経て、少しずつ進んでる。
利用者さんたちも、色んな話をしてくれるようになった。
今までのどのお仕事とも違う独特なペースで進んでる。
変に足掻くことをせず、この新しいペースに素直に乗ろうと思っている。
帰ってきてから、保育士さんからの連絡帳を開いたら、折り畳まれた紙が挟んであった。
毎月のお便りで、この前のレクリエーションの時の子ども達の写真がいっぱい載っていて、アイスクリームを食べているこうちゃんの写真もあった。
来月のレクリエーションやお歌の予定も載っている。
いちばん下に、『今月から新しいおともだちが来ました!』というタイトルで、こうちゃんを紹介してくれていた。
大切に預かってくれて、毎回楽しく過ごさせてくれて、、、
私も新しい世界を学べて楽しくて、
本当にここに出会えて良かったなあ。
0 件のコメント:
コメントを投稿