2021年7月24日土曜日

【生後450日】母子それぞれ素晴らしい体験【1歳2ヶ月24日】


ママが色々考えた末に始めた2つ目のパート。


そこは老人ホームで、施設内の保育ルームがこうちゃんを預かってくれる。


理由は聞いていないが、いつも保育士さんがびっくりするほど多めに出勤してくれているので、安心この上ない。


保育ルームにいる子達は、今まで多くても4人だったのだが、今日お迎えに行ったら驚いた。


10人もいた。


土日祝は預かりが多いと聞いていたが、目にするのは初めてで、その賑やかさにびっくりした。


保育士さんも5人はいた。


真ん中で、こうちゃんが2歳くらいの初めて見る女の子とおもちゃで遊んでいた。


別の4歳くらいの女の子が、私に駆け寄ってきて、


「こうちゃんのママなの? こうちゃん可愛いね!」


と言って、なぜか私をいいこいいこしてくれた(笑)


この子も初めて会った。


いつも一緒になる子達も勿論いて、みんな楽しそうだった。


帰るからみんなにバイバイしようねと言ったら、こうちゃんは嫌がって泣いた。


楽しかったんだねえ。


おにいちゃんおねえちゃんがいっぱい出来たみたいで嬉しいね。


普段にこにこでおりこうさんらしいので、泣いているこうちゃんに保育士さんたちもびっくり。


まあ、切り替えの早い子なので、すぐに泣き止んでくれたけど。


帰りに事務室によって退勤処理をしようとしたら、私のいるフロア担当の理学療法士のお姉さんが出てきた。


「今日、うちの子達も兄妹でいたの!」


「えー、そうなんですか!どの子だろ?」


「いちばん大きい男の子と、2歳のおかっぱの女の子」


「あ、こうちゃんと遊んでくれてた子かも!」


そんな会話をしていたら、これまた私のいるフロア担当の看護師さんがやって来て、こうちゃんをぷにぷにしながら


「うちの子もいたよー🎵うちは女の子。よく喋る子いなかった?」


私をいいこいいこしてくれた女の子が思い浮かんだ。


「わかるかも。私に話しかけてくれた元気な女の子いました!」


「それかもー!どんな服だった?」


看護師さんが一瞬でこうちゃんを攻略し、こうちゃんは自ら看護師さんに抱っこされに行ったので、その隙に私は退勤処理を済ませた。


振り返ると事務の女性も合流して、こうちゃんはまた賑やかな中にいた。


一応待機児童なんだけど、これはこれで、素敵な環境だな。


皆さんとさよならして従業員通用口を抜けるまでにも、調理の女性たちや清掃のおじいちゃんたち、ドライバーの男性たちからも


「バイバイ。またね」


と言ってもらえて、ここに来るとこうちゃんは色んな年代の人たちと接することが出来るので、ママはとても嬉しい。


ママの方はというと、ちょっと状況が変わった。


皆さんに優しく受け入れてもらった時期を経て、資格も経験もないけどとにかく真剣にお仕事に取り組んでるのを見てくれて、少しずつやらせてもらえる仕事が増えてきた。


利用者さんたちも名前を覚えてくれて、リラックスして介助をやらせてくれるようになった。


最初はつらい時もあった。


私という見知らぬ人間がいる事によって、利用者さんが

「すみませんねえ。昔は何でも自分で出来たんだけど、、、恥ずかしいわ」

なんて口にするのが。


いるだけでそんな気持ちにさせてしまう私って、、、って思って、

でも見学しないことには覚えられないから仕方がなくて、

少し苦しかった。


心臓がぎゅってなってる状態で、

「ごめんなさい。早く上手になれるように、頑張ります」

って言ってた。


スタッフの人たちは、私が介護業界未経験なので、ショックを与えないようにしようとして、あまり実戦に挑ませてくれない。


1回やって、3回休み、みたいな。


利用者さんたちの気持ちに合わせてゆっくり進むのは理解できるけど、

私のショックは考えてくれなくて大丈夫なのにな。


そんなもどかしさがあった。


でもそんな色々を経て、少しずつ進んでる。


利用者さんたちも、色んな話をしてくれるようになった。


今までのどのお仕事とも違う独特なペースで進んでる。


変に足掻くことをせず、この新しいペースに素直に乗ろうと思っている。


帰ってきてから、保育士さんからの連絡帳を開いたら、折り畳まれた紙が挟んであった。


毎月のお便りで、この前のレクリエーションの時の子ども達の写真がいっぱい載っていて、アイスクリームを食べているこうちゃんの写真もあった。


来月のレクリエーションやお歌の予定も載っている。


いちばん下に、『今月から新しいおともだちが来ました!』というタイトルで、こうちゃんを紹介してくれていた。


大切に預かってくれて、毎回楽しく過ごさせてくれて、、、

私も新しい世界を学べて楽しくて、

本当にここに出会えて良かったなあ。


2021年7月22日木曜日

【生後448日】自転車屋さんとママ【1歳2ヶ月22日】


しばらく前に、子ども乗せ自転車を買うことに決めた。


ダイエットのために絶対に電動自転車にはしないと言い張った。


すぐ近所の自転車屋さんがとても評判が良いと聞いたので、そこへ行ってみると、ものすごい熱血お兄さんが出てきた。


うっ、となるくらいに熱血だ。


私が聞いた良い評判というのが『かなり一生懸命やってくれる』『親切さが普通ではない』だった理由を瞬時に理解した。


まず、自転車を買いたいというだけでその意思を、恥ずかしくなるほど延々と褒め称えられ、更に自転車がある生活の素晴らしさを延々と語られた。


電動ではない子ども乗せ自転車を今も作っているメーカーがかなり限られるという事で、第5希望まで書いて持ってきてくれと言われた。


その希望順に当たっていってくれるらしい。


火水が定休日だけど、自転車を買いたい人の電話になら定休日でも出るから安心して相談してくれとも言われた。


その間も、視界を自転車が通る度に


「見て、お姉さん!あれは✕✕が出してる✕✕✕っていう自転車でね、あれだと正規品の前のシートがこういう形だから*&*☆=@!Ⅰ*」


と熱く説明してくれる。


ほぼ松岡修造だと思っていい。


すごい熱量だ。


こうちゃんもベビーカーで連れて行っていて、私が話を聞いている間、お店の前の日陰で風に吹かれて気持ち良さそうにしているのも、お兄さんは見逃さなかった。


「坊や、いい所に停めてるね!風を感じてるね!そこ、いいよ!」


こうちゃんはなぜかキリッとした男らしい表情で(笑)、お兄さんに向かって

「あ!」

と力強く答えた。


その夜、夫に自転車屋さんに行った報告をした。


「一生懸命やってくれるってあなた言ってたけど、一生懸命のレベルが違った。とんでもない熱さだった。松岡修造だった」


夫は穏やかに


「うん、そうだよ」


と言った。


さすが、全ての人をありのままに受け止める男。


後日、希望ランキングを書き出して提出しに行った。


「いいね!こういう感じね!すごくいいね!楽しくなるよー!」


目がキラキラしている。


自転車への愛がすごい。


こうちゃんの席につけるカバーについても、同じくらいの熱量で語ってくれた。


語り続けてくれた。


ソムリエがワインに対して取るスタンスと同じで、全ての自転車と全てのオプションについて良いところを熱心に語れる人である。


そんな自転車屋さんから、今日着信があった。


お、私の自転車届いたのかな?


折り返すと、いきなりのマシンガントーク!


「あ、○○さん?!私です、自転車屋です!来たよ、ついに来たよ、○○さんの自転車!やったね!それでさ、自転車乗るの久しぶりでしょ?!ギア付きも初めてでしょ?!だからさ、完璧に説明会したいと思うんだよね!」


せ、説明会?


しかも完璧に、、、?


「それでさ、今来れる?今なら空いてるのよ!家近いでしょ?!今だめだったら明日でもいいし、いつでもいいんだけどさ!うちなんか知らないけど開店からめっちゃ並ぶのよ!」


これ本当。いつも並んでる。


行列のできる自転車屋なんて、ここに引っ越してきて初めて見た。


「あっ、でもさ、今お夕飯の支度とかあるもんね、忙しいよね、じゃあ無理しないで明日ね!明日にしようか!それでさ、うち10時からやってんだけど、開店直後がいちばん混むのよ!だからさ!ちょっとずらして来てもらって、家近いし、混んでたらまた後で来てもらう感じでもいいのかな?!あ、大丈夫?ありがとう!ほら、完璧に説明会したいじゃない?ほぼ初めての自転車みたいなもんだしさ!安全に、安心して楽しんでもらいたいんだよね!」


という訳で、明日、行って参ります。


2021年7月16日金曜日

【生後439日】パート②にて、こうちゃん歩く!【1歳2ヶ月13日】


ママのパート②は介護施設。


そこの保育ルームをエンジョイしているこうちゃん。


出勤すると、施設に住んでいるセラピードッグが一目散に駆け寄ってくる。


ゴールデンレトリバーなので、大きい。


でもこうちゃんは、全然怖がらず、嬉しそうにしている。


トレーナーさんに訊いてみた。


「前回帰ってから、いきなり犬大好きになってたんですけど、もしかして前回会ってます?」


トレーナーさんは頷いた。


「ちょっとだけ遊んだんですよ。こうちゃん大丈夫みたいです。今までの子はみんな最初泣いて、慣れるまで時間かかったんですけど、こうちゃんは最初から大丈夫で」


やっぱり会ってたか!


いきなり絵本のわんこに興味を示し始めて、

わんこのページを開くとものすごい笑顔、

わんこの写真をなでなでしたりするようになった。


我が家は夫が犬恐怖症なので、絶対に飼うことはないんだけど、

わんこの可愛さは伝えたかったから、ここで出会えて良かった💕


他にもこうちゃんには初めての楽しいことが起きてる。


なんと今日は、水遊びをしたらしいよ!


お水をバシャバシャして、とっても楽しんでいたとの事。


ママのお仕事に一緒に連れていかれてる訳だけど、

「ここは楽しい場所だ🎵」って認識してくれてたら嬉しい。


まだ私がお名前も部署も把握できていないスタッフさんたちからも

朝は「こうちゃん、おはよう❗」

帰りは「こうちゃん、またね❗」

とあいさつしてもらえて、

ママの職場であると同時に、こうちゃんの居場所でもある。


今日も終始ご機嫌さんだったようで、お手洗いで保育士さんに会った時に


「本当にこうちゃんはいい子ですねえ」


と言われた。


これからどうなるか判らないけど。


この先、噂のイヤイヤ期が待ってるからね。


こうちゃんがそうして楽しく過ごしている間、ママはシーツ交換の練習やおむつ交換について教わっていた。


理学療法士さんから、腰を痛めない&力を使わない移乗(ベッドから車椅子に乗り移らせること)の仕方を教わったりもした。


彼女いわく

「コツを掴めば移乗に体力は使いません。体力は、子育てのために取っておきましょう」


なーるーほーどー!


終わってから、保育ルームにお迎えに行くと、嬉しい報告が!


「こうちゃん歩いたんです!3歩くらい、とととって❤️」


すごい!


年上のお友達に刺激されてるんだね!


うちでは2歩までだから、歩いてるとも言いきれなかったんだけど、

3歩なら本当に歩いてる感じがする!


ママも見たいから、おうちでも歩いてみせてほしいな💕



2021年7月12日月曜日

【生後434日】パート②に初出勤したママとこうちゃん【1歳2ヶ月8日】


新しく、介護のパートを始めることになったママ。


ついに初出勤。


初日は荷物が多い。


・マイリュック

・こうちゃんの保育園バッグ

・こうちゃんの水遊びセットのビニールバッグ

・まだロッカー決まってないから一旦持ち帰った制服

・仕事用の靴


この荷物であのお年寄り専用みたいなミニバスに乗るのは気が引ける。


自転車はまだ来てない。


タクシーはことごとく配車不可能。(朝だからか?)


そして小雨。


私は傘をさしてベビーカーを押して行くことにした。


距離にして1.4キロ。


徒歩20分くらい。


万歩計だと6000歩弱。


途中で川を越えるけど、数字で見るかぎり不可能ではない。


途中、知らないおじいさんから

「雨の日はお母さんは大変だねえ。頑張ってね」

と励まされたりしながら、なんとか到着。


従業員入り口の横に傘立てがあって、その横にベビーカーを畳んでしれっと置く。


後で訊いて何とかしよう。


キーパッドに暗証番号を打ち込んで中に入る。


まだ靴箱も教わっていないので、邪魔にならなさそうな場所を探して靴を置いていると、向こう側から女性が二人

「こうちゃんじゃない?」

「たぶんこうちゃんだよ!」

と言いながら歩いてきた。


え、なんで知ってるんだろ?


顔を見たけど、保育士さんではなさそう。なんか判る。


すごくきれいな女性たちで、近くまで来ると

「こうちゃんですか?」

と訊かれた。


「はい。えっと、、、?」


「私達も預けてるんです🎵」

「こうちゃん、今日は女の子が二人いるよ🎵」


女性たちはロッカーに入り、私は急いで保育ルームへ。


就業開始時間の20分前からしか預けられない決まりがあるんだけど、

今日はその後ロッカーの鍵を受け取ったりそれがどこなのか探す時間も必要だろうから、ゆっくりしていられない。


保育ルームに着くと、確かに、3歳くらいの女の子が二人既に預けられていて、なんとなく、待たれていたような雰囲気。


新しい子が来るって聞いて楽しみにしていたのかもしれない。


可愛がってくれそうだな。


バタバタと保育士さんに荷物と書類を渡して、書類に関しては間違ったかもしれない箇所について質問。


こうちゃんの体温が37.7℃を叩き出してしまい

「えっ、初日から?!」

と息を飲んだ私だったが、保育士さんは冷静に

「平熱高いですもんね。外暑いですし。ちょっと様子見ますね。」

と預かってくれたので、今度はダッシュで事務室へ。


セキュリティカードを受け取り、靴箱とロッカーを教えてもらって、ステージかってくらいの早着替え。


早着替えだけの観点から言えば、私は安室奈美恵になれるね。


トイレに行って落ち着いて、9時2分前に会議室に滑り込んだ。


汗だく。


朝礼は聞き慣れない単語が飛び交っていて、興味津々で聞いていた。


この朝礼には保育士さんも参加していて

「今日の預かりは三名です」

と報告していた。


じゃあこうちゃんは、ちょっとお姉ちゃんな二人とがっつり仲良くなれそうだ。


姉弟の擬似体験ができるなんて素晴らしい。


自己紹介するように言われ、さくっと挨拶。


朝からの短時間ですれ違って挨拶を交わした人たちが、頷きながら聞いてくれた。


その後は一日中座学。


そもそも業界の事を知らないので、色々質問しながら興味深く過ごした。


途中でお手洗いに行ったり、休憩をいただいた時に保育ルームを覗いていくことも出来るし、

施設の色んな所で保育士さんとばったり会うと

「元気に遊んでますよー🎵」

とか

「すごいですね、全然泣かないんですね。ごはんもしっかり食べましたよー🎵」

とか教えてくれるので、あんまり離れてる感じがしない。


朝に声をかけてくれたきれいな女性たちとは、理学療法士さんのお部屋で改めて再会して、お名前を覚えた。


調理の方からも声をかけられた。


私の母くらいの年齢の女性で、

「今日はちょっと柔らかめでごはん出したんですけど、こうちゃんの食べてる様子見てたら、普通の固さでも大丈夫なのかしらと思って。おうちではどんな感じ?」


ええー!


調理の人が自ら様子見に来てくれるなんて、めちゃくちゃ丁寧じゃない?


研修はちょっと延びてしまい、お迎え予定時間に間に合わないので、着替えに行く前に保育ルームに寄り


「今終わったので、急いで着替えてきます!」


と伝えた。


こうちゃんは、保育士さん二人と、3歳くらいの女の子と、その子をお迎えに来たママの4人に囲まれて、楽しそうにしていた。


事務所に寄って、さっき教わった出勤退勤記録をつけようと思ったら、近くにいた看護師さんが場所を教えてくれた。


親切。


みんなが親切。


やはり福祉業界だからかしら、ホテルマンみたいに、少しでも戸惑った雰囲気を出そうものならすぐに誰かが声をかけてくれる。


着替えて、やっと保育ルームに着くと、こうちゃんが保育士さんにべったり甘えていた。


連絡帳にも書いてあったけど、とにかく手がかからないそうです。


つまり、泣かない、よく食べる、スムーズに寝る、元気で明るい、と。


この前の面談で、私が特にまだしつけもしてないし寝かしつけもした事がないと言った時、保育士さんたちはちょっと警戒していたようだったんだけど(笑)

意外に普通の子どもだったから安心したのかな。


「とってもいい子!」

と保育士さんたちが口々に言ってくれた。


そうか、こうちゃんはいい子だったのか。


破壊神なんて呼んでてごめんよ。


いや、ママだってね、結構いい子なんじゃないかとは思ってたのよ?


でもね、親の欲目かもしれないと思っていまいち確信が持てなかったのよ。


保育士さんだけでなく、すれ違うたくさんの人たちから「可愛い」「いい子」とチヤホヤされて、皆さんから

「こうちゃん、ばいばい、またね!」

と手を振ってもらいながら、我々は帰途についたのでした。


家に帰ってから、私もこうちゃんも爆睡してしまった。


二人とも、とっても充実な1日でした。


2021年7月2日金曜日

【生後428日】こうちゃん 企業内保育所の相性チェックに行くの巻【1歳2ヶ月2日】


新しく、介護のパートを始めることになった私。


未知の業界。


いっぱい勉強できるチャンス。


今日は契約と、企業内保育所とこうちゃんとの相性チェックのため、2人で行ってきました。


もし少しでもこうちゃんに違和感を感じたら、この面白そうなお仕事も躊躇なく白紙に戻す。


そう決めて、向かった。


この老人ホームは現在、感染症対策のため、ご家族の面会はオンラインのみになっている。


つまり、スタッフから見たら、知らない人間が来たら業者さんか新しいスタッフのどちらか。


抱っこひもでぷにぷにボーイを抱えている私は明らかに業者さんではなく、新しい人。


入り口を抜けてロビーに立つと、お掃除してる人も事務の人も、控えめにこっちを見てる。


私がなんとなく全体に向かって


「こ、こんにちは」


と挨拶すると、事務室から数人の女性が飛び出してきて、こうちゃんに微笑みかけながら、ロビーの椅子で待ってるように案内してくれた。


後で知ったんだけど、ここの保育所で預かっている最年少の子が2歳だから、1歳のおちびちゃんの登場はちょっと新鮮な出来事だったらしい。


担当者が来て、抱っこしたまま提出書類の説明が始まって数分すると、一見して保育士さんと判る格好の女性が3人で、こちらに近づいてきた。


「あ、いたいた!」

「こんにちは!お預かりしますよ!」

「泣いちゃうかな?こんにちは、お名前は?」


こうちゃんは、見るからに優しそうなお姉さんたちと遊びたい気持ちと、ママと離されるかもしれない不安な気持ちとの間でちょっと揺れた。


彼は人見知りしないと言われがちなのだが、この揺れる瞬間が彼の人見知りなんだと最近理解した。


切り替えが速いから、人見知りしないカテゴリーに入っちゃうけど、一応警戒はして、必ず私の顔を見る。


私といちばん身長の近い保育士さんを選んでこうちゃんを抱いてもらうと、こうちゃんは興味津々で保育士さんの顔を見つめ、それから私の方を不安そうに振り返ったので


「こうちゃん、このお姉さんたちが、今日はこうちゃんと遊んでくれるんだって!嬉しいね♥️」


と背中を押すと、安心したようなほにゃっとした笑顔で、保育士さんの腕の中に収まった。


説明を受けたり、ユニフォームの採寸をしてもらったりする途中で保育室の前を通りかかった時に見たら、元気におもちゃで遊んでいた。


いやー、保育士さんて本当にすごいなあ。


一瞬で子どもと仲良くなれちゃうのね。


その後も施設案内など諸々があって、2時間半後にやっと終わって保育室にお迎えに行くと、

こうちゃんは奥の方で遊びながら私に振り向き

「よっ!遅かったじゃん!」みたいに片手を上げて軽く挨拶した後、また遊びに戻ってしまった。


良かった、居心地はいいみたい。


そこから今度は、保育室に預けるにあたっての持ち物などの説明が始まった。


こうちゃんも積極的に参加して、

私の膝に這い上がって一緒に説明の書類を眺めたり、

私がちょうど見てるところに星のおもちゃを置いてみたり、

保育士さんから奪ったボールペンで線を書き入れたりした挙げ句に、

アンパンマンのおもちゃに向かってハイハイして去って行った。


自由。


かと思うと、保育士さんを「あっ。あっ。」と誘って一緒に本棚まで行き、「あった!」と指さして絵本を出してもらったり、

突如私の背後に忍び寄り、髪の毛を引っ張って「いひひひひ」とニヤニヤしたりした。


全てが終わって帰る時が来ると、

「まだ遊ぶ!」とばかりに抱っこ紐から逃走。


どうやらだいぶ気に入ったご様子。


毎日利用する訳じゃないのに、こうちゃん用のロッカーを確保してくれて、保育士さんとママの連絡帳もある。


お庭で水遊びもするから、水おむつなるものを用意してほしいと言われた。


ぽかんとしたら、「こういうのが売ってるんですよ」と実物を見せてくれた。


オムツの子が水遊びしてもおしっこが外に染み出さないようになっているんだって。


へえー!


シャワーもあった。


普通あるのかな?それとも夜勤の人も預けるからかな?


あんまり派手に汚れた場合はここでシャワーしてくれるんだって。


あと便利なのは、子どもがお熱を出して引き取りに行かなきゃいけない場合、同じ施設内なので内線で連絡が上司に行って、上司から私に伝えられるとの事。


つまり、自分で上司に「子どもが発熱したという連絡が来たので早退させて下さい」と言うのではなく、

上司から「お子さんが発熱したって連絡来たから早退して下さい」と言われるって事だ。


これってちょっと気が楽じゃない?


そんな感じで、かなり良い印象でした!


時給もちょっと良くて、こんな素敵な保育所が無料で使えるんだから、ママはお仕事がんばるよ!


待機児童ライフとは思えない快適な流れに乗った。


ひゃっほーい!


ママはうきうきで、七夕の飾りでも作ろうかなって考える余裕が久しぶりにできました。